多感作用と誰が為の共感

萊草唳の創作雑記

2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

いつでもどこでもおたすけスーパー

HELLOHOLLOW! 空っぽのスーパー このスーパーは24時間、開いている 哀しみを湛えたひとびとが吸い込まれていく あの人が好きだったもの、なんだっけね あの人がいつも食べていたもの、あゝ思い出した。 あの人との思い出でかごをいっぱいにして 泣き笑いに…

雪滲み入る、隣人愛の温かさ

雪が降っていた 凍えるような人々を縮こませる厳冬の雪 その中に、顔を雪まみれにしながら微笑む2人の姿があった。 白いドレスの女と、タキシード姿の男 この日じゃないといけないんです。 本当に、2人の記念日としては 天気のコンディションは最悪最低。 で…

白痴のふりをした男は無知蒙昧の夢を視る

彼は一家の傀儡として、銀行側に選ばれた人間だった。彼は識っていた、先代の党首が血桜の秘術によって、村長の子供に乗り移ったことを。 子供の出処は識っていた。 子供の名前は自分と同列。否、それ以上。 時貞が喪われた時を放つために使う器である。 名…