瓦乍籠の詭弁録

喃多哩 唖里玖の創作雑記

雪滲み入る、隣人愛の温かさ

雪が降っていた

凍えるような人々を縮こませる厳冬の雪

その中に、顔を雪まみれにしながら微笑む2人の姿があった。

白いドレスの女と、タキシード姿の男

この日じゃないといけないんです。

本当に、2人の記念日としては

天気のコンディションは最悪最低。 

でも2人はお互いの顔を見、

愛おしそうに微笑むのだった。

 

ワタシハシッテイル

ココロハシッテイル

走り出したいくらいの緞帳の曇り空

心は知っている

私疾走っている

2人の想いが、カーテンから覗く光のように真っ直ぐで、明るくて綺麗なことを

 

雪が降っていた。

冬の知らせを告げる初雪の候

その中に顔を綻ばせながら微笑む2人の将来に

思わず顔を覆ってしまうほどに、にやついて

二人の想いは、そうやって雪の降る季節の度に重なり合っていくんだ、そう信じている。