多感作用と誰が為の共感

萊草唳の創作雑記

2015-09-02から1日間の記事一覧

黄金いろの並木

風吹き荒ぶ煉瓦道を僕は独り歩く。身体の芯まで凍えるような風だった。行き交う人は皆俯き加減で師走間近の喧騒を引き摺った、重たい空気がそこには在った。己の吐き出した呼気が澱んだ空気をさらに、澱んだものへと変えてゆく。荒れ狂う風は、その濁った空…