多感作用と誰が為の共感

萊草唳の創作雑記

2014-06-22から1日間の記事一覧

靄のなか

電車に揺られている。本を開いて顔を伏せ、ただ字を目で追っている。直ぐに連なった電車は急な曲線にさしかかると、ぎしぎしと音を立てている。通路から見えていた景色が見えなくなる。トンネルを抜けると木の乏しいなんとも侘しい岩山がみえてくる、はずな…