多感作用と誰が為の共感

萊草唳の創作雑記

2012-10-03から1日間の記事一覧

硝子のようでいて、それでも

祖父が亡くなった時の話をしよう 台風の最中式は執り行われた ごうごうとうねる風の音が 死者を送る聖歌とおりなって 心の底に沈みゆく かつての祖父の面影はなく うわ言のように 呼気だけを荒くして 艱難なく生を終えた祖父 これが生きるという事ならば 生…